[2750] 日本のミサイル防衛網
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- 日時: 2017/08/12 16:24
- 名前: topics editor
ID:lgvsliH.
- 最近、北朝鮮がグアム近辺に4発のミサイルを発射すると言い、大騒ぎとなっています。
そこで、良く言われている様に北朝鮮が日本へミサイルを打ち込んできたらどうするかの問題です。 自衛隊では、その防衛のために日本海にイージス艦を配置し、イージス艦に積み込んだSM3迎撃ミサイルで迎撃し、撃ち漏らした場合は、陸上のPAC3迎撃ミサイルで撃ち落とすと言う二重構造になっていると言います。
そこでSM3、PAC3の性能を見てみましょう。 SM3は有効射程距離が200〜500qと言われています。 PACはそれが20〜40qです。
北朝鮮が日本を攻撃するばあい、おそらく射程1300qのノドンミサイルでしょう。 そのコースが問題であり、水平に近い飛行ならSM3でも迎撃できるでしょう。 しかしながら山形コースを取れば、最大高度は2000qとすることもでき、SM3では発射直後を狙わねば迎撃は出来ません。
発射から数分後にはSM3を打ち上げねばならない事になり、予告でもなければ、おそらく対応出来ないでしょう。 迎撃するか否かなどを防衛庁本部に問い合わす暇などありません。 防衛庁から内閣に連絡をしていては結論が出る頃にはミサイルは日本に届いています。
形はイージス艦を日本海に浮かべていても、実際は役には立ちません。 それでミサイル防衛の2段階目(実際にはこれだけ)、PAC3での迎撃ですが、これがまた心もとない限りです。
なんとPAC3の有効射程距離は20〜40qです。 もう肉眼でとんでくるミサイルが見えるようになってからの事です。 幾ら命中精度が良いと言っても、20〜40q先の目標より撃ち落とせないのですから、自分の方に向かってくるミサイルの迎撃だけよりできません。
PAC3の設置していうところから50qも離れていては、迎撃どころではありません。 要するにPAC3の守備範囲は直径で20〜30qと言ったところです。
東京を守ろうとすれば、23区だけでどれくらいのPAC3を配置しておかねばならないか、考えただけでもミサイル防衛など出来ないことが解ります。
自衛隊(政府)が言う事とは裏腹に、SM3、PAC3の性能を知っている北朝鮮が、日本の弱点を理解し攻めてきたなら、日本のミサイル防衛網
など裸同然なのです。
それが解っていれば、北朝鮮が言っているグアムへの発射の道程にある島根、広島などへ自衛隊のPAC3部隊をあわてて移動させている様は、全く子供の遊びの様なものです。
グアムへ向かうミサイルの高度は1000qはあるでしょう。SM3もPAC3もお呼びではないのです。 ですが、さすがに恥ずかしいのか、政府はミサイルの破片が落下してきたときに備えてPAC3を配置したと言っています。
まずねえ、それも実際にはできません。 自然落下する様な物体の弾道計算はPACのコンピューターで瞬時にできるものですか。
また、それが出来たとしても、仮にミサイルの攻撃目標が日本であったとしても、高々十数基のPAC3で、何処を守ると言うのでしょう。
全部隊を投入しても、せいぜい出雲大社がある出雲市くらいでしょうね。
1兆円も使った日本のミサイル防衛システムは単なる机上の空論である事が、実際に証明されました。
アメリカでも大陸間弾道ミサイルが飛んで来れば、すべて迎撃できないと言うか、ほとんど迎撃できないのでしょうね。 ワシントンくらいは守れても。 また北朝鮮も態々失敗するワシントンなどは攻撃しないでしょう。 だから、あれほど北朝鮮のミサイル開発を警戒しているのです。
どこへ来るか解っているミサイル防衛の成功率と実戦とは、全く異なるのです。

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