[3094] アフガン紛争 米軍の撤退!
|
- 日時: 2019/01/25 22:20
- 名前: 天橋立の愚痴人間
ID:TUMHgJlY
- >アフガン米軍、完全撤退の方針 タリバーンと大筋合意
政府と反政府勢力タリバーンの戦闘が続くアフガニスタンをめぐり、トランプ米政権は23日、約1万4千人にのぼる駐留米軍の完全撤退方針をタリバーン側に伝えた。トランプ政権との協議に参加しているタリバーン幹部が朝日新聞に明らかにした。ただし、治安維持を米軍に頼るアフガン政府は協議に参加しておらず、実現するかは不透明だ。撤退が実現すれば、混乱が深まるおそれもある。(朝日新聞デジタル)
アフガニスタン
10万年前から人間が住みついていた。 紀元前4000〜2000年頃になると周辺のメソポタミア文明、インダス文明の影響を受けるようになっていた。 現在は、面積は日本の倍ほどあり人口も3000万人と言うこの地域は常に周辺諸国の影響を受けながら存在してきた。 紀元前6世紀にはペルシャ帝国に編入され、紀元前3世紀にはギリシャに侵入され、紀元8世紀ころにイスラム帝国アッパース朝(地中海からインド周辺に及ぶ大帝国)に編入されるまでは、常に周辺の部族の侵略を受け続けてきた。
その後も モンゴル帝国、ティムール朝、サファヴィー朝、オスマン帝国のの侵略を受け、1700年になってようやくアフガン王家が登場する。 そのご1800年の終わりにはイギリスの保護領となった様に、アフガンと言っても彼らが国家として国を認識していた時期は殆どない。 第二次世界大戦後、イギリスが統治から身を引くと共にパキスタンなど隣国が自国に編入しようと試みた。 旧ソ連も軍隊を送り込んで当時、王制を排除し共和制になっていたアフガンは非常に不安定なものであった。 ソ連軍に激しく敵対した勢力も、やがて分裂を起こし、その有力な勢力がタリバンとなった。
そのタリバンはイスラム原理主義に基づき、1990年頃にアフガンを統一し新たな国家を名乗る事になった。 この時期、ビンラディンの一派がアフガンに潜入しタリバンともつながっていた。 おりしもビンラディンが指導するアルカイーダは世界中でテロを起こし、ついにはアメリカで9.11テロと言われる事件を起こした。 アメリカは、報復の為に、タリバンが作った国家の壊滅をめざし、反タリバン勢力と結びアフガン侵攻をした。
これがアフガン戦争である。 タリバン政権は駆逐したが、その後も16年の間、タリバンの抵抗が続きアメリカ軍はアフガニスタンから撤退出来ない状況である。 そのアメリカのトランプが最近、タリバンと接触しアメリカ軍の撤退を決める様である。 これでは、また元の黙阿弥でタリバンが巻き返し現在の政府を引っくり返すであろう。 アメリカとしては、アフガン駐留に10兆円近い金を使い、9.11事件の報復も費用対効果から言ってここらで切り上げたいのであろうが、結局は地元アフガニスタンの国民はどのようになるのか。
アフガニスタンの国民にとって、この16年は何であったのか。 アメリカと言う国は、このような事を平気で行う。 イラクでもシリアでも同じことをしている。
結局はアメリカの正義は自分たちの都合の良い正義であり、戦争屋を喜ばしているだけである。 アフガニスタンの国民も、歴史上安定した政権があった例はなく、これも歴史の一連として諦めるかも知れないが、気の毒な事である。 もともとアメリカがやった事は、無理筋であり、そうかと言ってアフガンにとって何が好ましかったかも解らない。 我々も解らない。 難しい問題が世界にはある。

|
|